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高齢者に水分補給を拒まれた時の対処法

脱水症に注意していても、高齢者に水分補給を促して拒否されてしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。水分補給を拒む高齢者の方へのアプローチは、介護現場や家庭でも特に悩ましい問題ですよね。「飲みたくない」という気持ちの裏には、単に喉が渇いている感覚がないだけでなく、さまざまな理由が隠れていることがあります。
無理強いせずに自然と水分を摂ってもらうための、声かけのコツと具体的な工夫をまとめました。

                 

1. 拒否の裏にある「理由」を見極める

まずは「なぜいらないと言うのか」を観察してみましょう。理由に合わせたアプローチが近道になります。例えば以下の様な理由が考えられます。

・トイレが近くなるのが嫌:移動が大変、失敗したくない、夜中に起きたくないという心理から、無意識に水分を控えているケースが非常に多いです。
               

・むせるのが怖い:嚥下(飲み込み)機能が低下していると、サラサラしたお茶や水は喉に流れ込むスピードが早いため、むせやすくなります。本人はこれが非常に苦痛です。
             

・お腹がいっぱいになる、お腹が冷える:一度にたくさん飲むと胃が圧迫され、不快感に繋がります。
           

2. 心理的負担を減らす「声かけ」のコツ

「飲みなさい」「飲まないと脱水になるよ」という正論や指示の言葉は、本人のプライドや拒否感を刺激する場合があり、逆効果になるケースもあります。通常の声掛けで上手く対応できない場合は以下の様な方法で対処できる場合があります。

①飲む理由をすり替える

「水分補給」ではなく、別のお願いやおしゃべりの場として提案します。

・「お茶を淹れたので、一緒に一杯お付き合いいただけませんか?」

・「これ、すごく美味しいお茶なんです。ちょっと味見してみてくれませんか?」

・「たくさん喋って喉が疲れちゃったので、一緒に休憩しませんか?」等

②選択肢を狭めて提示する

「飲む・飲まない」ではなく、「どちらにするか」を選んでもらうことで、飲む方向へ意識を向けます。

・「温かい麦茶と、冷たいお茶、どちらがよろしいですか?」

・「お茶と、カルピス、今はどちらの気分ですか?」等

③乾杯のシチュエーションを作る

人は乾杯されると、無意識にグラスを口に運んでしまう習慣があります。

例えば「今日も1日お疲れ様でした、乾杯!」と、スタッフや家族も一緒にグラスを合わせて飲むことで、自然な流れを作れます。

3. 水分補給の工夫

水をゴクゴク飲むのが難しい場合は、形や味を変えておやつ感覚で水分を摂ってもらう方法も効果的です。

① ゼリーや寒天、水羊羹の活用

ゼリー状のものは、口の中でまとまりやすく喉をゆっくり通るため、むせにくいという大きなメリットがあります。

・市販のゼリーの素やとろみ調整食品を使い、いつもの飲んでいるドリンクをゼリー状にして提供する

・水ようかん、杏仁豆腐、プリン等水分量が多いおやつを用意し提供する

            

②アイスやシャーベットの活用

冷たさは喉の感覚を刺激し、飲み込みの反射(嚥下反射)をスムーズにする効果もあります。小さくクラッシュした氷や、一口サイズのアイス、凍らせたフルーツ(すりおろしリンゴのシャーベットなど)なら、少量でも効率よく水分摂取を促せます。

          

③とろみをつけて安心感を与える

サラサラしたお茶でむせる方には、市販のとろみ剤を少量混ぜるだけでスムーズに飲めるようになることがあります。

          

④器を変えてみる

湯呑みだと「飲まされている」と感じても、おしゃれなガラスコップや、ストロー付きのマグカップに変えるだけで、新鮮な気持ちで手にとってくれることがあります。また、器を小さくして「これだけでいいんだ」と心理的ハードルを下げるのも手です。

          

まとめ:1回に100ml以上を飲んでもらおうとすると、お互いにストレスになります。 「スプーンでゼリーを3口食べた」「一口だけ水を飲んだ」だけでも、それを1日に10回〜15回積み重ねれば、立派な水分補給(計300500ml以上)になるので、それぞれに合った無理のない形を模索していきましょう。

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