黄色ブドウ球菌について
今回は黄色ブドウ球菌について解説していきます。

・黄色ブドウ球菌
特徴:健康な人の皮膚や髪の毛等に広く存在している常在菌です。特に化膿した部分には多く存在しています。菌そのものは熱に弱いですが、増殖する際にエンテロトキシンという熱に極めて強い毒素を作るため、一度毒素が作られると、加熱調理しても食中毒を防げません。
原因:傷が食材に触れる状態で調理する、また、顔や髪を触った手で調理をすることで食品に付着します。その後常温で放置することで菌が繁殖し、その食品を食べることで発症することがあります。
潜伏期間:1〜5時間(平均3時間前後)
症状:激しい吐き気、嘔吐、腹痛。
対策:この菌に対しては、とにかく食品に菌をつけないこと、そして万が一ついても、毒素を作る隙(時間と温度)を与えないことが重要になります。
1.感染予防
手に傷やささくれ、肌荒れがある場合は、必ず使い捨てのポリエチレン手袋やシリコン手袋を着用して調理してください。
また、黄色ブドウ球菌食中毒の原因で多いのが手で握ったおにぎりです。手のひらの常在菌がおにぎりに移り、お弁当として持ち運ぶ間に増殖します。おにぎりを作る際は、必ずラップ越しに握るか、型を使いましょう。
調理中に無意識に髪を触ったり、鼻をこすったりした手には菌がついている可能性があります。その都度、必ず石けんで手を洗ってください。
2.菌増殖への対策
黄色ブドウ球菌は、10℃〜45℃前後の温度帯(特に人間の体温に近い35℃〜40℃付近)で最も活発に増殖し、毒素を作ります。
調理後、常温で何時間も放置するのは厳禁です。すぐに食べない場合は、お弁当やおかずの熱を下げ、10℃以下の冷蔵庫へ入れてください。
夏場にお弁当を持ち運ぶ際は、必ず保冷剤や保冷バッグを使用し、涼しい場所(できれば冷蔵庫)で保管してください。

3.二次感染を防ぐ
使用後の皿やまな板、ふきんなどが湿ったまま放置されていると、そこで菌が増殖します。使用後の調理器具やふきんはよく洗い、しっかり乾燥させて清潔を保つことで、使用時の感染対策になります。

ここまで夏に気をつけたい細菌性の食中毒についてまとめてきましたがいかがでしたか?
正しく対処すれば防げるものばかりですので、慌てず適切に対処していきましょう。
次回は暑い時期の冷房使用によっておこる冷房病について解説していきます。